「あなた方は何も知りません。第一先生は語らなかったのですから。」
御言葉〔A〕 1975年 み旨と世界 20.歴史の転換点 1975年12月1日 ニューヨーク ベルベディア
◆涙の基台
堕落による歴史の糸のもつれは、それを解いて再創造することなどとてもできそうには思えないほど複雑なものとなり、神でさえどこから手をつけて摂理するか戸惑うだろうと思えるほどです。しかし今、一人の孤独なる人が、歴史の背後にある秘密のすべてを見いだし、それを公式化し、体系化したのみならず、その原理を自ら生活しながらここまで運動を発展させてきたのですから、神としても注目せざるを得ないはずです。
(※1)ここまで来る道において、先生はいくら泣いても泣いても止めることができずに、いく日もいく日も泣き暮らしたことがありました。ある時はあまり泣いたので、目が熟しすぎのカボチャの中身のようにグチャグチャになってしまい、太陽の光も眼に染みて見ることができなくて、目をつぶって過ごしたことがありました。涙によって開拓されたこの教会の基台です。
(※2)あなた方は何も知りません。第一先生は語らなかったのですから。なぜなら自分自身の歩んだかかる苦闘の四十年路程は、二度と誰にも味わってもらいたくありませんし、息子や娘たちにはできるだけ易しい道を残してあげたいのが、親としての先生の気持ちです。知ればあなた方もそういう道を行かなければならないのですから。
(※3)誰でも深い祈りや霊的な体験を通して、先生の語られざる体験の一部分でも霊的に知り得るならば、先生の通ってきた身もだえするような苦難の道を、一瞬でもかいま見ることができることでしょう。今あなた方は、この地上で受けるのが当然であるかのように祝福を受けていますが、それは今の時の時代的恵沢として、霊界における何千年、何万年分の内容を最短の期間で体験し得るからにほかなりません。